NUKOTE日本総代理店 金森藤平商事株式会社
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ポリウレアコラム


ポリウレアの構造について

2020年09月08日(火曜日)

今回はNUKOTEポリウレアの持つ構造的な優位性を従来のポリウレタンや、ポリウレアとポリウレタンの 複合材であるウレタンウレア(ハイブリッド)と比較しながら説明します。

※なおこの項目はNUKOTE社のCEOであるマイケルオズボーン氏が2012年にNACE(国際防蝕技術者協会) 向けに著した文章「ADVANCED POLYMER COATINGS-Thick Film Coating Systems Technology」に基づき 記載をしております。

ポリウレアの構造
ポリウレタンの構造

従来のポリウレタンの技術はMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)とポリイソシアネートの発熱反応をベースにポリオールのようなヒドロキシル末端基との化合物となります。ポリウレアの技術はポリウレタンと同じようなMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)とポリイソシアネートの発熱反応をベースにしていますが、重要な違いはポリウレアが活性水素基(アミン)を利用している事です。

この違いが従来のポリウレタン技術を進化させ、ポリウレアという新たな素材を生み出したのです。ポリウレアは従来のポリウレタンが抱えていた欠点である水分や高湿度環境での硬化不良の可能性、低い耐衝撃性や耐熱性などの問題を解決し、物質的な特性を向上させました。ポリウレア構造の中のC-N結合は、ポリウレタン構造中のC-O結合よりも強く、結果ポリウレアは、より高い耐熱性や耐熱変形性、弾性力を持ちます。また、ポリウレアはその高い弾性力により基材の動きやひび割れへの追従性能をより高めています。

これらの純ポリウレアは100%疎水性であり、水分がある事によって硬化を阻害する事がありません。 水面の上でも硬化し、強度発生は損なわれません。また、硬化反応後は水や紫外線にほとんど侵されることなく、長期に渡って塗膜性能を維持します。反面、ポリウレタンは水分に対して非常に敏感であり、塗膜の硬化やその後の強度発生に影響します。硬化反応後は多くの製品が紫外線による劣化を防ぐためにトップコートを施す必要があります。恒久的に水分が接することでの加水分解が懸念されるのもポリウレタンの弱点と言えるでしょう。

(※但し、基材との接着には水分や過度な湿度が接着不良を起こす恐れがあるため、当社も実際の施 工においてポリウレアと基材との接着が必要な場面ではドライな環境での施工、及び適切なプライマー の選定を推奨しております。)

次にポリウレアとポリウレタンを合わせた製品をウレタンウレア(ハイブリッド)といいます。高品質なポリオールを用いたポリウレタンは従来のポリウレタンにはない突出した特性を示すものがあります。この突出した特性をポリウレアの持つ幅広い特性に付加したウレタンウレア製品は特定条件において、ポリウレアに比べても非常に高い品質と特別な利点を提供します。NUKOTE製品で言えば、XTplus(高耐薬品型)やFR(難燃型)などがそれにあたります。

これらはそれぞれの突出した特性をポリウレアに付加し、純ポリウレアでは不可能であった環境に対する耐性を持った製品になります。但し、どんな組み合わせでも有益な特性が得られる訳ではありません。例えばコストを重視して品質の劣る原料を混入させたウレタンウレアは純ポリウレアや高品質ウレタンウレアに比較して材料代は安価となりますが応じてその特性も低いものになります。その為、材料選定においてはその製品の持つ特性、試験データなどを十分に精査し、用途に合った製品を選択することが重要です。

弊社、金森藤平商事株式会社はこの優れた純ポリウレア、高品質ウレタンウレアが幅広い用途で有益であると確信しています。そのために、現状分析、実証試験などを通じてお客様それぞれのご要望に応じたグレードを選定し、ご納得、ご満足いただける結果を目指します。NUKOTE製品やその他の関連する製 品に対するご質問やご相談等あれば弊社担当者に是非お問い合わせ下さい。

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