2025年08月23日(土曜日)

ポリウレア施工において、「ピンホール」は品質管理上の大きなテーマの一つです。
ピンホールとは、施工後のポリウレア表面に現れる針で突いたような小さな穴のことを指します。見た目だけの問題と思われがちですが、施工目的によっては性能にも影響を及ぼすため、私たちは日々その低減に取り組んでいます。
コンクリートは、一見すると緻密な材料に見えますが、内部には目に見えない微細な空隙や気泡が数多く存在しています。ポリウレアは約70℃に加温した状態で吹き付けられるため、その熱によってコンクリート内部の空気が膨張し、表面へ押し出されることがあります。
その空気が、硬化途中のポリウレアを押し上げることで、小さな穴として残るものがピンホールです。つまり施工技術だけではなく、コンクリートそのものが持つ性質も、ピンホール発生の要因の一つなのです。
ピンホールに対する考え方は、施工目的によって異なります。例えば、剥落防止やコンクリート片の飛散防止を目的とした施工では、性能に大きな影響を与えない程度の微細なピンホールであれば、補修を行ったうえで許容される場合があります。
一方で薬品ピットや防液堤など、液体を確実に保持することが求められる設備では、できる限りピンホールを発生させないことが重要になります。そのため、求められる品質に応じて施工仕様を選択することが大切です。
「ピンホールをなくすには、吹付を上手くすればよい」と思われることがあります。しかし実際には、それだけでは十分ではありません。私たちは施工実績を重ねる中で、下地処理がピンホール低減の最も重要な工程であると考えています。コンクリート表面の状態を確認し、必要に応じてセメント系材料による下地調整や、エポキシパテによる複数回の表面処理を行うことで、コンクリート内部の空気が表面へ抜けにくい状態をつくります。
こうした下地処理には時間と手間がかかりますが、その積み重ねが仕上がり品質を大きく左右します。

ピンホール対策に絶対的な正解はありません。コンクリートの材齢や配合、施工環境、気温や湿度など、多くの条件が影響するためです。だからこそ私たちは、「この方法なら必ずゼロになります」とは考えていません。その代わり、一つひとつの現場で原因を検証し、施工方法を改善し続けています。
現在では、下地処理工程を見直すことで、従来よりも大幅にピンホールを低減できる仕様を確立し、多くの現場で成果を上げています。
私たちはこれからも現場から学び、施工品質を高め続けることで、お客様により安心してご採用いただけるポリウレア施工を目指してまいります。